Scribble at 2025-03-18 16:29:24 Last modified: 2025-03-18 16:31:46

僕が生成 AI あるいは生成 AI を利用する技術者や研究者やクリエイターを擁護しているのは、かなり単純な理由からである。かつて、「2ちゃんねる」という悪評高い掲示板サイトで「切込隊長」と呼ばれた山本一郎氏が著書で述べていたことなのだが(いちおうネット・ベンチャー業界の部長をやっているので、こういうものにも目を通す)、ジャーナリズムや評論や出版物の価値や役割が低下したり、ラジオやテレビや新聞や出版社といったオールド・メディアの権威が失墜したなどと言われているのは、実は彼らがもともとジャーナリストや物書きや編集者として高いレベルのプロでもなんでもなく、日本という狭い商圏で大して外部からの批評や批判も受けないままぬくぬくと飯を食っていただけの、脆弱なガラパゴス品種だったからではないのかというわけである。したがって、ネットに無料で氾濫する情報のせいで本が売れなくなったとか新聞が購読されなくなったというだけではなく、そもそもあんたらジャーナリストや学者や物書きは、ネットにある情報を超える品質の文章を書いてきたのか? というのが山本氏のメッセージなのである。僕も同意見だ。

したがって、そういう「ネットにある情報」を解析して文章を生成している、現時点の生成 AI の deep search の品質に負けるような学者や物書きは、市場から退場して構わないし、すべきであろう。AI 以下の成果しか出せていない「自主的シンギュラリティ」を達成してしまうていどの知性など、凡庸どころか無能の名に値しよう。高等教育機関や出版業界には不要である。

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