Scribble at 2024-06-05 10:38:50 Last modified: 2024-06-05 15:28:36

おそらくは来年の予定になるが、MarkupDancing では、再び黄金比についての論説をまとめ直して公開しようと思う。

繰り返すまでもないが、数学には applicability という強力な特徴があり(実は「数学の」特徴であるかどうかは自明でないが)、この情け容赦のない無味乾燥さや形式主義のおかげで、最先端の量子物理学の研究もできるし、かたや「黄金比であなたもウェブ・デザイナー」などというクズどものキャッチ・フレーズも書けるというわけだ。

しかし、この極端な事例でも分かるように、数学そのものが「美とは何か」とか、あるいは数学における幾つもの規則性から「どれが本当の美を表現しているのか」を決めたり教えてくれるわけではない。よって、「自然に美を求める」とか「自然に発見される数学の美」などという、キーボードを叩いている当人が分かってるのかどうかも判然としないフレーズなど、たいていは単なるマーケティング上のデタラメであると思ったほうがよく、そろそろ科学哲学者である僕らはもとより、市井のみなさんも、こういう東スポ並のフレーズを真に受けて、無能のくせにウェブ・デザイナーを志してわれわれと肩を並べようなどと妄想するのはやめることだ。

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