Scribble at 2023-09-22 18:38:47 Last modified: 2023-09-22 18:42:44
連れ合いも幾つかの取引関係でウェブ制作の「外注」として働いてきているから、個人事業主の事情というものは僕も一通り見聞きしている。それでも、僕は当社と取引している委託先の個人事業主については、やはり厳しい対応をしていることが多い。そして、それはバランスというか牽制の意味もある。どういうことかというと、かなりの割合で元社員という人に発注している事例が多いからだ。そして、そういう人々の扱いはどうしても甘くなる。
いちばん典型的な事例で、僕はどうかと思っているのが、自社の事業サイトに関連してデザインなどを委託している人物だ。この人は、よく事情がわからないのだが20年くらい前に短期間だけ社員だったらしく、10年前にも再び戻ってきたのだが、また辞めて個人事業主として働いている。そして入社するたびに、Mac しか使えないデザイナーということで、非常に高価なデスクトップマシンを購入したりモリサワのライセンスを特別に購入したりということをやっては、1年もたたずに退職ということになる。こういう人材は、出入りのたびに先行投資として色々なお金がかかるわりに、いったい売上に何をどれだけ貢献したのかも把握できないうちに辞めてしまうので、1日で辞めてしまうコンビニのバイトよりもたちが悪い。
こういう事例は極端だが、他にも元社員にウェブ制作の雑用とかデザインとか意味不明な企画書の作成とかを発注しては、なんだか小遣い銭を渡してるだけという成果にしかなっていない。つまり、たいていは碌なことになっていない。そもそも先方も、元の所属企業ということで甘い仕事をするからということもあるし、どちらにしても人間関係を壊したくないという事情で厳しい対応をとれないからだ。要するに知り合いとかお友達に仕事を手伝ってもらうなんてのは、近所の主婦がおにぎり屋をやるくらいの仕事にとどめておかないといけない。会社という規模で、そんな取引関係を引きずってはいけないのだ。もとより、元社員だから安く引き受けてもらうなんてことがあると、プロフィットのディレクターや営業が受注金額を引き上げる努力をしなくなる。また、そんな値段で当然のように仕事をされると、業界の実勢価格に下向きの圧力がかかったままになるため、安い価格設定が当たり前のようになり、つまるところそういう価格設定に集まってくるような無能にしか発注できなくなる。よって、知らない間に自社のサービス品質が低下してくるのだ。