Scribble at 2023-02-10 17:43:26 Last modified: 2023-02-10 17:51:52

出社すると、たいてい15時を過ぎたら会社を後にしている。うちはフレックス・タイム制になっていて、コア・タイムが10:00~16:00となっており、16時を過ぎたら退勤してもよくなっている(というか、僕は役職者で裁量労働だから本当は定時とかコア・タイムなんて関係ない筈なのだが)。なので、15時まで昼休みを取らずにいると、15時に休憩として16時に退出する扱いにすれば、15時に会社を出られるわけである。いまやリモート・ワークで仕事に従事するのがスタンダードとなっていて、手帳やノートや参考書類など電子データを除く大半の仕事道具が自宅にある。なので、もう会社は「仕事場」とは言えなくなってきているので、形式的には週に1回は出社する決まりがあるという事情から、15時で休憩に入って16時にコア・タイムを終えて退出するという体裁は、最短で自宅に戻るためのハックみたいなものだ。ちなみに、「退出」であって「退勤」ではない。自宅に戻って仕事を続ける場合も多いので、16時に会社を出る体裁にして、そのまま退勤してしまうわけではない(そんなことを毎週のようにやると就業時間数が足りなくなる。これも、本来は裁量労働だからおかしいのだが、まぁそこは非上場の中小企業の実務ということである)。

ということで15時に会社を後にしたら、たいていは近くの堂島アヴァンザにあるジュンク堂大阪本店に足を向ける。今日も行ってきて、金属学、無機化学、材料工学といった分野の本を眺めてきた。もちろん、昨年の暮れから興味が出てきて色々と調べている、髭剃りに関わる分野を学ぶためだ。そういや、都内の若手は成金スノッブらしくジャズの分析哲学とか、ワインの形而上学とかやってるらしいけど、cosmetic science の科学哲学とか鉄鋼の組織形成に関するケース・スタディとかやるやつはいないのかね。

ついでに哲学の棚も見たが、相変わらずな感じで全く食指が動かない。そらそうだ。洋書ですらエキサイティングなものがないのだから。ちなみに、非常に皮肉な話だが、勁草書房から続々と出ていた分析哲学の翻訳が止まったのと同時に、海外でも歴史的な詮索を除けば "analytic philosophy" という言葉は殆ど聞かれなくなったような気がする。いや、でも僕らが修士の頃でも、現象学の人たちから当てつけみたいに「分析系」とか言われてもピンとこなかったのは確かだ。僕自身、自分で書いた論文のどれを取ってみても言語分析なんてやったことは一度もない。

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