Scribble at 2022-08-09 10:40:31 Last modified: unmodified

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上のグラフは AWS の CloudWatch が生成する共有ダッシュボードのグラフだ。1ヵ月にわたって 400/500 番台の HTTP ステータス・コード(つまりはエラー・コード)のレートを表示している。エラーのレートというのは、5分とか1分とか決まった時間内で何割のステータス・コードが戻ってきているかという話である。画像を見ていただくと、薄いグレーと赤のグラフがあって、赤は 500 番台だから殆どない(あったら困る)が、薄いグレーは実質的に 404 (Not Found) か 403 (Authentication Failed) エラーであり、これはロボットなどがやみくもに WordPress とか phpMyAdmin のような定番のウェブ・アプリケーションに対して加える攻撃のリクエストだから、防ぎようもないし、数が少なければ防ぐ必要もない。プロダクション用途の公開ウェブ・サーバなら、1日の合計で数万件ていどのリクエストは気にするような数ではない・・・

ということすら分からないクライアントがたくさんいるのが、この業界である。実際、デジタル・ネイティブなどと呼ばれている30歳以下のクソみたいな若造でも、大手企業や上場企業の名刺を手にした瞬間に「ゼロ脅威」みたいなキチガイ目標を簡単に口にしたりする。馬鹿に老若男女や人種や時代の区別はない。たぶん M78 星雲でも大半はこんなバカだろうと思う。地球に来てる連中って、結局は一種のエリートだしな。思うに、こういう状況となる原因の一つは、クライアント側の人々も分からないくせにインターネットやウェブの仕組みについての報道や情報や評判という話題に簡単にアクセスできるからだ。岩波書店の編集者はインクの化学組成なんて気にしないし、大成建設の一級建築士が地球のマントルについて知らなくてもいいが、どういうわけかウェブについては上場企業の三下サラリーマンでも常時暗号化だの NFT だのと下らない情報をどこからか簡単に聞いて、それをそっくり与件に入れてきたりする。それは、岩波書店の編集者が印刷会社に「地球にやさしい材料のインクを使うこと」などと言ったり、大成建設のマンション設計者が5次請けの内装工事業者に重力加速度の研究を勧めるようなものだ。それと変わらない愚行がウェブでは当たり前のようにある。てめーの金でもない札束で相手の横っ面をひっぱたいたら、なんでもやると思っているのだ。しょせん、デジタル・ネイティブの全能感の実体とは、そういう他人をネット・サービスやコンピュータを使ったイージーな方法で足蹴にしたいという安っぽい優越感にすぎない。とりあえず関西の大手広告代理店業界では名前を知られていたときもあるくらいの人材が、ウェブの案件は見込みがないクソみたいな業界だと思って適当に(適当にやっても常人の3倍ていどの生産性と品質のシステム構築ができるのは都合いいが、この業界の人材不足には情けないとも思う)しかやる気がないのは、こういう理由がある。コンピュータを使った仕事には、もちろん見込みが大いにある。でも、ウェブ・コンテンツの制作事業に未来はないね。

ともあれ、MD では Lightsail インスタンスの httpd プロセスが停止してしまうトラブルがあったという話をした。グラフの左側(7月19日)で赤いグラフが伸びているのがそれだ。そこで、ログなどを調べたのだが、原因はいまでも分かっていない。したがって、現在は対処療法として5分おきに httpd プロセスを強制的に再起動して、1分おきに別のサーバから疎通監視のプログラムで状況を確認し、200 番のステータスが返ってこないときだけ webhook で Google Chat に通知するようにした。httpd は強制的に再起動しているため、5分以上にわたって httpd のプロセスが落ちたままになるということはなくなるだろうし、実際に上記のように7月22日からは 500 番台のエラーが全くなくなっている。というか、あっても5分で復旧してしまうため、CloudWatch が捕捉できていない可能性もあるが、5分後の再起動までに監視が届かないタイミングばかりだったなんてことはないだろうから、実際にエラーは起きていないのだろう。

だが、原因が分からないままというのも困る。かといって現在のメンテナンスは見積もりが通った後なので、Lightsail のスナップショットを使ってインスタンスを作り直して移設したり、あるいは EC2 に新しくインスタンスを作って CloudFront からのルーティングを変更する費用は出ない(特に、その作業をやる僕の工数が最も高いのは当然だろう)。

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