Scribble at 2022-05-18 15:49:02 Last modified: 2022-05-18 15:56:41

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The 11 Best Open Source Knowledge Base Software for 2022

CloudSign という電子契約のサービスを使っているのだが、マニュアルが不十分だしヘルプもわかりにくい。そもそも、このマニュアルをダウンロードするためのリンクが CloudSign の操作ページの左下隅に隠れていて、これでは誰も気づかない。契約書画面も酷いが、管理・操作画面もかなり酷いデザインで、UX の悪い見本市のようなものだ。まさか弁護士が(CloudSign は弁護士ドットコムが提供している)ウェブ・ページを制作してるわけでもあるまいし、これでは上場企業となった会社が提供している品質とは言えない。まぁ、上場した後に限ってサービスの質が落ちる上場企業なんて山ほどあるわけだけど(だから、上場しても経営者が「そこでゴール」と舐めてたら速攻で自己破産したりするわけだ。もちろん、そんな会社は東証の「プレミアム銘柄」なんかにはなれない)。チャットは丁寧に応対してくれるので、寧ろチャットで質問した方がいいのだけれど、得てしてチャットって敬遠する人が意外といるんだよね。電話を嫌がるのと同じ感覚だ。要するに、対面であれなかれ、生身の人とやりとりするのが億劫だったり怖いという人も、実は割と多かったりするわけだよ。だからこそ、オンライン・サービスがこれだけ爆発的に普及するんじゃないか。そこを根本的に理解してないと、オンライン・サービスの設計を基礎から間違えることになる。

なんにせよ、僕はわからないことがあるとチャットで聞くのだが、多くの社員はそういうわけにもいかない。時間もないし、できたらチャットとかヘルプとかを見なくてもいいようなマニュアルがほしい・・・という社内の要望があるため、CloudSign の〈まともな〉マニュアルを制作することを本年度の課題の一つにしていたこともあって制作にとりかかっている。

まず、その配布形式をどうするかを幾つか検討していたのだけれど、MediaWiki とかの knowledge management software はやめにした。扱い辛いし、上記で紹介したページを見るとわかるかもしれないが、実は紹介されている大半のソフトウェアとかサービスは、オープン・ソース版(コミュニティ版)のソフトウェアを入手する方法がまるで分らない。どう見ても、メニューには "price" とか "request a demo" としか書かれていないサイトばかりだ。ということで、プロダクトを先に客の口に咥えさせたい企業が、こういうアフィリエイトかサテライトだかのサイトを利用して、慎重に探せばあるかもしれない「オープン・ソースの」ソフトウェアを餌にして宣伝してるだけだと思う。二つか三つの事例しか見ていないが、例外が一つあるだけでも嘘と断定して切り捨てる権利は、われわれ消費者の側にある。それが怖いなら、ウェブサイトの運営というものを、学生や素人じゃあるまいし舐めるんじゃないという話だ。

ちなみに、以前は、会社のサブ・ドメインを使ってウィキを運営していた。けれど、正直なところ何の役に立ったのやら評価しようがない。たとえば、特別なクライアントの案件で必要な「用語集」みたいなものを作っていた部署もあったんだけど、そんなもんは幾らやっても上流の広告代理店やコンサルがトップ・クライアントから切られたら終わりだ。同様にして、よく特殊な業種・業界を専門にしているウェブ制作会社があるけれど(ディベロッパー専門でマンションのサイトばっか作ってるとか、何の伝手があるのか美容室ばかりやってるとか、あるいは大学専門とか、そういうのだ)、もちろん昨今のように世界規模でミクロ経済的な動向が完全に変わってしまったりすると、事業として成立しなくなる。ホテル専門の制作会社もあったはずだけど、たぶんとっくに他の業種へ乗り換えてるか倒産した筈だ。そうでなくても、ウェブ制作会社が続々と倒産しているのが、ここ5年くらいのあいだに他の国でも起きているトレンドだからなおさら大変だろう。

そういうわけで、CloudSign のマニュアルは実際に使ってるところをキャプチャーした短い動画を並べたり、あるいはスライド式で説明する PDF を並べることにした。ただ、なるほど何を説明しているのか分かりやすくなっていれば、動画を並べた方がわかりやすいのかもしれないが、デスクトップで画面の操作をキャプチャーした動画でマニュアルを作るときの最大の欠点は、動画を観る人がウィンドウを開きながら実物の画面を一緒に操作し辛いことにある。PDF のマニュアルだと、PDF の画面をスクリーンの上 1/3 だけ開いておいて、下へ実際に操作するブラウザを開くといった体裁で参照できるが、動画の場合は動画の画面を 1/3 だけ見るなんてことはできない。いや、ブラウザのウィンドウで動画のウィンドウを上から覆い隠すことはできても、そんなことをすると動画を操作するボタンにアクセスできなくなる。かといって、画面そのものを小さくしてしまうと、たいていは何を操作していたり、何が書かれているのかが、全く見えなくなってしまう。これではいけない。

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