Scribble at 2021-09-17 11:42:22 Last modified: 2021-09-17 12:02:32
ページの末尾には、セキュリティ上の理由でクレジット・カードの番号を直に知らせないでくれと書いていて、「メンバーになる」というボタンをクリックして手続きを進めてくれとは書いてあるんだけど、海外のサイトに限らず非常に多い傾向として、どうして決済方法としてどういうものがあるかを事前に教えてくれないのか。オンラインで物品やサービスを販売している日本の国内事業者なら、特定商取引法に基づく表示として支払い方法を明示することが求められているのだが、イージーに決済サービスを API やらマッシュ・アップで導入しているところは全く知らないで「商売」してたりするんだよね(たぶん商行為という自覚すらない人も多い)。アメリカの事情は知らないが、単純にユーザビリティとして、あるいはビジネス倫理の問題としてどうなのかという観点が欠落している気がする。
ちなみに、このフォームから進むと(試しにデタラメなメール・アドレスやパスワードを使った)、"Once you click on the “Complete the Payment Process” button below, you will be directed to the secure CyberSource payment server (cybersource.com). The CyberSource server provides a secure method for you to provide your VISA or MasterCard information online." と書いてあるページが出てきて、決済は VISA か MasterCard つまりはクレジット・カードでオンライン決済サービスを使うようだ。このように、PayPal や携帯キャリア決済しか使わない(クレジット・カードを持っていない)僕らには SEP のサービスは使えないことが、このページへ進んでやっと初めて分かるのであるから、メールアドレスを送信しただけ無駄であり、不必要にプライバシー情報を他人へ渡したことになる。もちろん、SEP 運営側がメール・アドレスを第三者へ横流しするとは思わないし、サーバをクラックされる被害に遭い易いかどうかは分からないが、この〈無駄〉がエンド・ユーザを怒らせて信頼を失うのだ。
もちろん、SEP のエントリーを PDF で出力するくらいのことなら、そもそもブラウザの印刷機能を使って出力先を実機のプリンタではなくヴァーチャルな PDF プリンタに指定すれば、SEP のエントリーなんて公式が用意した出力フォーマットでなくても自由に PDF で出力できる。いまどきは無料の PDF 作成ソフトもあるため、僕らのように Adobe Acrobat DC のような本式のソフトウェアを使わなくても PDF でウェブ・ページを出力する方法は幾らでもある。問題は、これが PDF 出力というだけの話ではなく、間接的には donation にもなるということだ。もちろん、正式な donation はスタンフォード大学のサイトに用意されているが、そちらもまた最初に個人情報を入力させるだけのフォームしかなくて、実際にどういう方法で送金できるのか事前に全く分からない。これでは何をどう信用しろというのか。