Scribble at 2020-11-08 10:02:51 Last modified: unmodified

トップ・クライアントの与件が最初から曖昧で、後から仕様変更が続々と決まってくる。いかにも巨大企業の企画部や広報部が年間予算の消化を目的にして広告代理店と一緒にノリだけで始めたキャンペーンの、サーバ構築、システム開発、顧客サポートに付き合わされて、11月6日までの勤務時間が100時間を超えるような事態に至っていた。ようやく、ここでこうして落書きを公開できるていどに落ち着いてきたが、まだ広告代理店からは続々と要望なり仕様の変更が打診されており、もういい加減にしてもらいたいので、役員とも相談して来週から外注さんへシステムの運用・継続開発・データ管理は引き継いでもらうことになった。インフラやサーバの管理だけなら、Zabbix のようなパフォーマンス監視システムや、OSSEC のような侵入監視システムのログを見ていればいいので、こちらで引き受けられる。しかし、ハード・コーディングしてあるパラメータを年末商戦が始まるだの、ちょっとお客さんが確率を変更したいと言ってるだのと、いちいち書き換えて更新するなどということは、本来は稼働しているシステムに対して気軽にやってはいけないことだ。

これだけならウェブ制作の業界によくある話であり、是非はともかく何の変哲もない期末・年末の風物詩とも言えるわけだが、いまのところ僕は他にも2週間で大きなサイトの WordPress テンプレートを開発したり、それから会社全体に関わる大きな予定が12月の中旬に控えているため、この受託案件だけに時間を使っているわけにはいかない。それに、1週間たらずで就労時間の通算が100時間に迫るような働き方を、年収1,500万円のD通マンじゃあるまいし、年収500万ていどの50代の人間がやってはいられない(いや、金をもらってもお断りだし30代でもやってはいけないことだが)。

というか、僕は財務的な事情で外注の予算を補填するために制作業務を代行しているだけだから、こんな残業をどれほど繰り返してもインセンティブにはならないので、働き損でもある。僕の主業務は、管理部署の一角として情報システムや資産管理を担当する役職者であって、WordPress のテンプレートを開発したりクラウド・サービスでサーバ構築したり名刺の版下を制作できるのは、元システム部長で元チーフ・デザイナーだったという特殊で属人的な有能さゆえにすぎない。経理や法務のようなバックオフィス系の部長がデータベース設計やってる会社なんて、いくら小規模のベンチャーでも、大阪いや日本では当社くらいのものだろう。しかも、その管理系の部長が社内の最高技術者なのだから、まったく始末におえない。

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