Scribble at 2020-09-09 23:59:09 Last modified: 2020-09-10 00:03:28

「日本の科学哲学関連大学院研究室」というウィキのサイトは、5年くらい前に更新が止まっているのだろうか。少なくともコンテンツの更新情報を配信していると思われる Twitter アカウントの投稿は5年前で止まっている。もちろん、だからいけないとか言うつもりはないが、かといって代わりに運営するかと言われても全然そんな気はない。科学哲学を学びたいなら、そんなもん勝手に探すのがプロパーになりうる人間なのであって、他人にこんなリストを作ってもらわないと科学哲学を研究している人物がどこの大学にいるのかすら分からないという実務能力では、科学哲学の学生どころか企業就職しても辛いだけだと思う。

なんで「科学哲学」に関心があるのか(その時点で、そもそも思い込みをしている人も多い)という点は措くとしても、関心があるなら図書館や大型書店で「科学哲学」とラベルが掲げてある棚を探して、興味がありそうなテーマを議論している著作を手に取るのが自然な行動だと思う。あるいは、「科学哲学」というキーワードで検索してみてもいい。残念ながら最近の検索エンジンだと日本語のページに制限して検索しない限りは圧倒的に中国のサイトがヒットするので要領がつかめないかもしれないが、ウィキペディアの日本語版で検索してみたら「科学哲学」という記事が出てくる。そして、日本の科学哲学者として田辺元、近藤洋逸、村上陽一郎、内井惣七、小林道夫、西脇与作、野家啓一、戸田山和久、伊勢田哲治といった人名があるので、彼らがどこの大学で教えていた(教えている)かが分かるので、次にその大学のサイトを探して科学哲学の学科や講座が現在も存続していれば、そこが進学する候補の一つになるだろう。こんなことは手順さえ教えたら小学生でもやれる。

寧ろ、メンテナンスを続けない限りは不正確な情報(あるいは端的に言って嘘)を教えることになってしまうようなサイトを、どうして公開したままにしているのかという点の方が心配と言えば心配である。ふつう、こういう状況でサイトが放置されていると、一般人が見ても人的なリソース不足か、学界に人がたくさんいても協力したがる人がいないかのどちらかに解釈されると思う。そして、こういうサイトが想定している利用者は科学哲学を専攻したいと望んでいて、実際に進学できる現存のコースや講座を探している人なのであるから、「2015年1月12日時点の情報としては正確だ」などと言ってみたところで、論理的に間違いがなくても社会の中の情報あるいは KPI の観点から言えば無効である。

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