Scribble at 2020-08-06 11:13:43 Last modified: unmodified
ウィトゲンシュタインの研究者が奉仕の精神を通俗書で説くというのも、かなり皮肉な印象を受けるのだが、ありがちではある。齋藤孝さんのように、もともとデネットの翻訳とかしていた方でも、いまや人生訓や自己啓発本の大家だ(この方は学生時代から変だったようだが)。僕は、ここでは既にお馴染みの議論だが、アマチュアとして同業者が言い難いことを言う役割があると思っているので、気が向けばこのような通俗本を叩き潰す余技を振る舞うのに躊躇はしないのだが、しかし僕らにも人としての時間の限りがあるゆえ、しょせんは通俗本なんて何億冊と出版しようと無意味であるという印象から、叩き潰すまでもなくカジュアルな読書という市場に回収されて終わりであろうと思いつつ自分の人生を雑な本を書く連中に小言を言うために使うのは憚られる。(たとえば、この文章を書くのに15分ていどがかかるとすると、僕が会社で技術職の費用として見積もりに書いている工数単価から言えば、だいたい2万円ていどの時間を浪費したことになる。)