Scribble at 2020-06-30 10:45:22 Last modified: unmodified

本書の目的は、代表的な研究の紹介を通じて、実験哲学とはどのような営みであり、どのような意義を持つのかを明らかにすることである。本書の構成は以下の通りである。第1 章では、実験哲学とは何かを簡単に紹介する。第1 章の末尾には、実験哲学に関する基本文献の簡単な紹介もある。第2 章から第7章では、哲学の各分野における代表的な実験哲学研究を詳しく紹介する。それぞれの章で取り上げる分野は以下の通りである。

あとがきたちよみ 『実験哲学入門』

ようやく XP の概説が登場する。これは歓迎したい話だ。

僕が普段からワイン・テイストや演劇の分析哲学といった話題を「スノッブの暇潰し」だと断罪している様子を眺めている人からすれば奇異に思えるかもしれないが、このように新しいアプローチを紹介したり、サーベイとしてまとめてくれているような仕事は、単純に《仕事》として肯定的に評価するべきことである。もとより、ウィキペディアなんかに、このレベルの業績を期待することなどできないし、すべきでもないからでもある。そして、サーベイというものがウィキペディアだとか幾つかのビジネス書の出版社からでているロクでもない哲学本などの標準的なページの長さに収まる文章量で記述できる筈だと言いうる学術的な根拠はない(たぶん他のテーマや他の分野についても同じであろう)。そして、こういう書籍が業績として十分に期待に応えるものであれば、「根拠はない」と僕が論ずるための良い証拠にもなる。

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