2019年05月31日 に初出の投稿

Last modified: 2019-06-19 11:22:35

本日は久しぶりにグランフロントへ行って、もともとノートを物色しに行った伊東屋では何も買わずに、紀伊國屋書店でオースティンの新訳を買った。既に第2刷となっているようで、順調に売れているらしい。もっとも、オースティンの How to Do Things with Words は、分析哲学の古典的な業績である割に書店に出回っていないのだから、分析哲学を専攻する学生だけではなく他にも一読しておこうという人はいるのだろう(プロパーは Twitter で「ご恵投ツイート」により宣伝の一役を買うだろう)。そもそも坂本百大さんの訳は初版が1978年で、大修館書店に、ウィトゲンシュタインの全集まで出していた頃ならともかく、哲学書を余分に印刷するような余力があるのかどうかは不明だ。少なくとも、ここ10年くらい書店で見かけたことは殆ど無い(それに、プラグマティズムの本もそうなのだが、言語学の棚に置いてあることがよくある)ので、新訳、しかも文庫本で安いとなれば問答無用で売れるのは当然だろう。

ともかく、こうした古典的な業績が翻訳されることは、つい何日か前にも Messages で書いたと思うが、まず出版社の判断として敬服に値すると言っておきたい。金儲けがしたいなら、『超訳オースティン』とか『エロ漫画クィーン・エリザベス号』でも出した方が《良い》かもしれないのだから、やはり編集者なり決裁権者には何らかの産業人としての矜持なり節度があるのだろう。

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