Scribble at 2018-08-22 22:46:30 Last modified: unmodified
こういう論説を見かけると不思議に感じるのだけれど、「概念」と「観念」の区別について(そして、この区別の正否について)堅実なサーベイなり論説を展開している著作というものが非常に少ないと感じるんだよね。通俗的な本にしても、こういうことを素通りして、センサーにかかる思想オタクにしか伝わらないような書き方をするから駄目なのだ。特に日本の哲学プロパーが書く哲学の対話編なんて、ほぼ全てが灘高生と東大名誉教授の出来レースみたいなものを読まされる羽目になる。専門の人間からすれば一定の読み応えはあるが、結局のところ入門書としては役に立たないクソを撒き散らして啓蒙したつもりになってるなんて著者は、まったく文科省の官僚並みと言っていい世間知らずだ。