Scribble at 2026-05-22 09:45:54 Last modified: 2026-05-23 09:31:35
先日も出社したときにジュンク堂へ立ち寄り、とりあえずは哲学の棚を物色していた。ここ最近になって「自分自身が死ぬということ」をテーマに掲げた本が何冊か出ているものの、それらのほぼ全てが、当サイト(つまり旧 PHILSCI.INFO)で掲載している論説でも取り上げたような自意識プレイで終わってしまっている。つまり、自分自身が死ぬということについて真剣に悩んでいる僕って、なんて哲学者っぽくて格好いいんだろう! みたいな自意識が押し出されていて、字面から腐臭が漂ってくる。とにかく、この国で哲学や思想というフレーズを振り回してものを書いて出版している人間の殆どが、やってることは単なる自意識プレイやマーケティングであることを自覚しなさすぎるし、自覚しているならなおさら俗悪という他にない。なんのために哲学しなくてはと思うようになったのか、改めて自分自身に問うべきであろう。
そして、それらの出版物を、わざわざ他人に販売して読ませるということがどういうことなのかという、指導すれば学部生でも分かるような位置にまで引いてものを考えることすらできない人々が哲学教員をやっていて、こうして市販される本を書き散らしているのであるから、どれほど外国語が堪能であろうと、この国には手に取るべき価値のあることを書く人は少ないと言わざるをえない。