Scribble at 2026-09-01 17:08:35 Last modified: 2026-09-02 08:33:43
先日、若くして亡くなった東野圭吾氏については、熱狂的なファンがいることも何かの番組で知っていたし、「ガリレオ」シリーズはテレビ・ドラマを観たことがあるから、それなりに細いアンテナ線を張っていた作家の一人である。
さきほど出社して、昼休みにジュンク堂へ足を向けたときに、文庫の棚の一角に「東野圭吾コーナー」が設けられていた。そして、数多く並べられている作品群の中でも、分厚くて、「傑作」と帯に書かれているからには、やはり原作を読んでおこうと思って『白夜行』を手に取った。
そして、さきほど帰宅して冒頭の数ページを読み進めてみたのだが、確かにファンがいるのは分かる。敢えて冒頭だけと割り切っておかないと、そのまま仕事もそっちのけで読んでしまいかねない。語用論として見た圧倒的な分かりやすさと、情景や状況の描写に過不足が全くないという二点だけでも、そのまま読み進めるには十分な文章力だ。あぶない。かつて伊坂幸太郎氏の作品では、テンポのよい軽妙な会話で展開される文章力にも引き込まれるような魅力を感じたものだったが、ここ最近はワンパターンの漫才を眺めているような感じがして、彼の作品を全く読まなくなっていた。なので、また新しい魅力の作品に出会える可能性を感じるのは単純に楽しい。