Scribble at 2025-09-26 06:59:19 Last modified: 2025-09-26 07:14:42
なにか会議や研修などの予定ができると、「Zoom の URL を教えてくれ」と言われることが多いのだけど、僕は既に「Zoom の URL を教ええてくれ」は「オンライン会議の URL を教えてくれ」に脳内変換していて、その前提で返答しても特に問題はない。既に「Zoom」という単語は、「オンライン会議のサービス」という一般名詞のようになっており、これを Google Meet として受け取ろうと、Microsoft Teams として受け取ろうと Discord として受け取ろうと、あまり相手は気にしていないということが分かる。
したがって、そのような現状は危険である。
なぜなら、そういう人たち(困ったことに人事の担当者だったりする)は、オンラインでミーティングしたり研修へ参加する相手、つまりアルバイトやインターンや新入社員や派遣社員に、そういうサービスを使えるという思い込みで URL を無造作に教えると思われるからだ。また、そもそもオンライン会議や研修などの標準的な対応についても教えていない。実際、インターンやアルバイト、いや正社員ですら、ここ数年は新人研修へオンラインで参加するときにアイコン表示しかしない人が増えている。そんなの、研修が始まってからゲームしたり漫画を読んでいても、こっちはわからないわけであって、何のためにカメラで撮影した様子を相手に見せるのか、趣旨が分かっていない人が増えている。ということは、そういう初歩的なことすら趣旨も含めて人材紹介会社や派遣会社というのは教えていないのだ。あいつら、人材紹介会社や派遣会社なんて、クズみたいなのを押し付けて頭数さえ揃ったら犬でも人でもいいと思ってやがるクズだよな。
ともあれ、ああした手合はそういう業種なのだと割り切って、受け入れる側はそれなりのトレーニングや OJT の用意をしなくてはいけない。だが、先日も書いたように多くの中小企業には、本当のところバイトやインターンといった新人を研修する余裕、いやそれどころか社会人としても未熟な人間を育てるなんて余裕はないのが普通だ。できることと言えば、既存のスタッフが無駄な工数を研修や教育に浪費しないよう、可能な限り合理的な方法で、まずは新入社員なりインターンを見極めることだ。果たして何時間も工数を使って育てるだけの価値がある人間なのか(当たり前だが、働く側も同じように「自分がここで働くだけの価値がある会社なのか」と自問してくれるくらいの人物ならいいのだが。とりわけ、バイトや派遣社員はともかく正社員の場合は、「何を教えてくれるのか」などという態度だと困る)をできるだけ早期に判断できることが望ましい。
しばしば、こういう判断において「伸び代」などと言われることがあるけれど、そんなものが人事の専任でもなければ組織心理学や産業心理学で学位を受けているわけでもない凡人に分かるわけがない。それこそ、上場企業や大企業などで鼻くそをほじりながら、学生の品定めや社員の人事考課を昆虫以下の思考停止で何十年と続けている人々と同じ思い込みだ。そんな意味不明な基準で人を判断している暇があるなら、所定のタスクを設定して、どれくらいの期間や時間でどのていどの達成率や精度や品質で実行できるかを、丁寧に記録して評価することが大切だ。たとえば、データの入力なら、テキスト、数値などに分類して、それらを1時間でいくつ入力したり処理できたか、そして入力のエラー率はどのていどかといった、具体的に記録できて誰もが精度や所要時間を理解して、あらかじめ設定されている目標の精度や所要時間と比べて議論できるような準備をするくらいなら、たいていの人にはできる。問題は、勉強でもなんでもそうだが、現にやろうとするかどうかだ。凡人には人事や組織論についての原則や思想なんて学ぶ余裕も能力も動機もないのだから、あとはやるべきことを決めてやるだけだ。これを四の五の言わずにやるかどうかが、実際には大きな差となって職務にも業績にも反映される。
要するに、大多数の企業に欠落・不足しているのは、人事の担当者を教育したり育てる具体的な指標と手法なのだ。これが致命的なことだとわからない経営者しかいない会社は、企業という組織が長期間にわたって人事担当者や採用担当者や考課担当者のレベルに比例ないしは収斂していくという事実を軽視しており、そして現実には人事担当者なんて世代が変わるごとに劣化していくのが普通なので(起業したての頃に人を集めていた人物と、上場したあとのヌルい環境で人事をやっている人物の差は歴然だろう)、原則として人事のレベルは自然に低下するのであり、僕が「たいていの企業は人事の劣化という隠れた原因によって緩慢な死を迎える」と言っているのは、そういう理由がある。