Scribble at 2025-06-04 22:04:44 Last modified: unmodified

ここ数年、というか10年以上だと思うが、勁草書房の哲学書を一冊も買っていないし、図書館で借りて読んだことすらなくなってしまった。最後に目を通したのは、確か『反事実的条件法』と『フレーゲ哲学の最前線』で、どちらも2007年の刊行だから、10年どころか20年近く前ということになろう。

理由は簡単であり、いたずらに派閥みたいなことを語るつもりはないものの、基本的に「分析哲学」と呼ばれるスタイルの著作を読まなくなったからだ。正直、科学哲学のプロパーだと勁草書房の哲学書って、もう何十年も関係ないものばかり出てるから読まないよね。ていうか、僕は寧ろ勁草書房から出ている本だと、哲学書よりも寧ろ法律書の方をよく読んでいるほどだ。先ごろも「ダットサン」を手に入れて読んでいる(僕は法学部時代にダットサンは読んでいない。1980年代末の頃ですら、もう既に古い著作だったからだ。僕が読んだのは星野や甲斐だ)。

それに、もう「分析哲学」という括りで出版しているつもりもないだろうと思うんだよね。中才先生などが懇意にされていた、プロブレーマタなどを担当していた編集者も既に退職されたというし、若い世代の編集者にしてみれば、寧ろ「分析哲学? 言語も論理構造もぜんぜん分析しているようには見えないけど?」みたいな違和感をもっているのではないか。

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