Scribble at 2023-12-18 22:15:16 Last modified: unmodified
立岩真也は戦後の日本の社会学が生み出した最大の天才だと思う。テレビに出たりして、一般向けに有名なひと、というのはほかに何人かいるが、立岩は膨大な量の論文と本を書き、おそらく社会学のものとしては世界最大級のアーカイブをネットに築き、立命館の先端研で大量の院生を育て、その博士論文を次々と出版させ、大学のなかに生存学研究所という巨大な研究所を設置し、障害や難病の研究に関する国際的なネットワークを形成した。日本の社会学者で、ほかにこれほどの仕事をした者を、私は知らない。
これは日本の或る社会学者について書かれた記事なので、何日か前にここで宣言した namedropping な文章は書かないという話とは関係がない。ともあれ、天才かどうかは知らないしどうでもいいことだが、あの、文庫本のくせに背表紙が表紙と同じくらいの幅がある滅茶苦茶な本を持っている。僕が日本の社会学者の本を買うのは珍しいことで、岸くんの本も何冊かは持っているけれど、他には高田保馬とか神明正道とか滅茶苦茶古いものばかりだ。ああ、あとフェミニズムの本はどういうわけか大量に(50冊くらい)はあるけれど、あれは社会学かどうかなんて些末な理由で読んでいるわけではない。ともかく、立岩氏の書くものは、上記の記事でも書かれているように妙な文体で読み辛い。それでも読まずには障害とか援助とか福祉の話はできないだろうと思わせるものがある。同じくらいアホみたいに分厚い本を書く研究者でも、イリイチの祖述ばかりしている三流の自称思想家に比べたら、なるほど桁違いのインパクトがあるのは事実だろう。ていうか、岩波でいまどきイチイチの本を復刊してるけど、まだまだ翻訳してない重要な本なんて山程あるよ。