Scribble at 2023-07-19 09:18:03 Last modified: 2023-07-19 09:19:26

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Oxford U.P. のサイトで、オープン・アクセスになっている論文の一覧から BJPS の論文を選ぶと、上記のページ、つまり University of Chicago Press のサイトへ飛ばされてしまい、しかも論文に全くアクセスできない。昔から言ってることだが、このシカゴ大学出版局は Philosophy of Science を典型として殆どの論文をクローズドでしか配信しておらず、またオープン・アクセスについても否定的な態度をとり続けている出版社だ。よって、当然のことだが海賊版のサイトではバックナンバーが大量に出回っている。

僕は関西大学の修士だった頃に、それこそ創刊号から手当たり次第に面白そうな論文をコピーしていったので(大学院生に割り当てられている年間の無料コピー枚数を数日で使い果たしたため、バイト代をコピーの料金に注ぎ込んでいた。1990年代の中頃であるから、かろうじてネットは普及が始まっていたけれど、まだ論文をオンラインで公開するような出版社はなかった)、実家には Philosophy of ScienceBJPS の論文が段ボールで何箱にもなっている。神戸大の博士課程に進んでも、神戸大ではあまり多くの雑誌を購読していなかったので、たびたび関大の千里山校舎へ訪れては「校友カード」を使って卒業後にも雑誌論文をコピーしていたから、おおよそ前世紀までのバックナンバーで面白そうだと思った論文のコピーはもっている筈だ。でも、そういう興味はどんどん変わるものなので、もちろんいまなら読まないような論文もあろうし、逆にいまなら読みたくなる論文をコピーできていない可能性もあろう。

なんにせよ、OUP でホストしていた時代はアクセスできた論文も、ひとたびシカゴ大学出版局へ移ってしまえば終わりである、と思っている。大学に購読してもらってコストなど知らない学者も多いだろうとは思うが、現実にはいまの実勢価格だと10ページの論文を1本だけ読むのに、高い場合は5,000円ほどかかる。安めのハードカバーの本を買うのと変わらないコストがかかるのだ。これでは、潤沢な研究予算があるわけでもない大抵のアマチュアには実質的な研究成果へのバリケードが築かれているのと変わらない。まさしく、アメリカの gated community の中から「どうぞご自由にお入りください。ここの邸宅を買えるお金があれば」と手招きしている連中と同じである。

もちろん、何でもかんでも無料にしろとか、公共の図書館で全ての雑誌を購読しろと言いたいわけではなく、論文1本が数百円ていどのコストであれば、なにも僕は革命的プロレタリアートでもなんでもない、いちおうサラリーマンの平均年収くらいはもらっている中小企業の部長なので、毎月の研究予算として1万円ていどのコストを費やしてもいい(それでも、せいぜい1万円ていどが限界だ。独立研究者などと言って、実質的にはプロパーと変わらない資産家の息子や娘としてお小遣いをもらってるような連中は、アマチュアの実態など全く反映してはいない)。

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