Scribble at 2021-01-15 12:38:42 Last modified: 2021-01-15 21:22:49

論文『「観測問題」とポパー量子論』をめぐって

Discoverty の補遺として出版された著作を3冊も翻訳されている方のコメントが掲載されている。(もともとは、Joseph Agassi の90歳を祝うアンソロジーを手に入れたので、ついでに Agassi がたくさん公開している PDF を眺めたり、他の著作を調べているときに、日本ポパー哲学研究会のこのページへたどり着いたという経緯がある。)

最初は文字化けしているので面食らったが(ISO-2022-JP などという〈メール用のエンコーディング〉でウェブ・ページを公開してるとは驚きだ。いまどきウェブ・メールですら UTF-8 が当たり前だろう)、表示を直して読み進めると、この篠崎という方がやたらと自分はポパーを批判したくないとか従順なポパー主義者であることを何度も力説していて、やや呆れる思いがした。全学連のサークルじゃあるまいし、批判すると吊し上げとか「除名」になったりするんだろうか。そんなことをアジアの僻地でもやってるかのように受け取られかねないからこそ、ポパーの弟子筋や LSE 出身の哲学プロパー(エピゴーネンも含めて)は〈政治屋〉と揶揄されるのだ。

そういえば、日本ポパー哲学研究会のサイトで掲載されている翻訳文書に、恐らくは "conventionalism" を「約束主義」と訳している事例があった。思えば、哲学の著作ではひたすら「規約主義」と訳している事例が圧倒的に多いとはいえ、もちろん英語としてのニュアンスから言えば「規約」という言葉を使う自明さはない。場合によっては「慣例主義」と訳す方が妥当かもしれない。

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