Scribble at 2021-01-12 13:56:06 Last modified: 2021-01-12 14:00:15

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David Harel and Yishai Feldman, Algorithmics: The Spirit of Computing (2012)

コンピュータ・サイエンスの基礎になるアルゴリズムや計算論を取り上げた、教科書として使うことを想定して書かれたと思われるテキストだ。たまたま2,000円以下で手に入ったが、もともとの通常価格でも8,000円ていどで600ページの大著が買えるのだから、ありがたい話ではある。内容も離散数学を基礎として歴史的な背景から、bubble sort だ、ハノイの塔だ、決定不可能性だと基本的なアイデアや概念の解説が展開されていて、非常に扱いやすい本だと思う。巻末の文献表を兼ねた参考文献の案内も論文についてすら丁寧なコメントが書かれていて、利用価値が高い。また、章末に練習問題もたくさん掲載されている(なお、大学のテキストによくあることだが、解答は掲載されてない)。ただし、著者の嗜好が強く出ていて好き嫌いの分かれる編集箇所もあり、特に章ごとの扉ページや章末のページに挟まれている聖書からの引用句(序文や補足にすら個々に引用句が付いてる)には、やや圧倒されるものがある。

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