Scribble at 2020-08-31 15:24:26 Last modified: 2020-09-18 19:02:17

アーネスト・ベッカーの The Denial of Death が、これまでとは別の出版社から安く手に入るようになったらしいので、さっそくアマゾンで注文した。送ってくるまでに1カ月ほどかかるのは、恐らく安い船便を使うからだろう(送料はゼロだった)。前に「帝国の本#」というニュー・ジャージー州のロクでもない転売屋に騙されたので、今回はしっかり出品者の評価を確認してある。たぶん以前も利用したことがある出品者なので、今回はさほど不安はない。

それはそうと、この前も、PayPal で $5/mo ていどをサポートしている Aeon というメディア・サイトのサブ・コンテンツとして新しく立ち上がった Psyche というサイトで "How to not fear your death" (written by Sam Dresser) という記事を見たのだが、ここでも死の恐れに向かうスタンスとしてエピクロスの議論が主に紹介されていた。このところ日本でもやたらと死生観を論じる通俗本が増えているし、海外でもメディアの記事やポッドキャストの話題として死を取り上げるコンテンツが増えているように見受ける。そして、たいていはエピクロスやルクレティウスの議論を引いては、僕に言わせれば身も蓋もない結論(プライベートでは、やや長いが「ハイ、それまでよ。ふざけやがって、ふざけやがって、ふざけやがって、コノヤロー」の理論と呼んでいる)に押し込み、それに比べて TMT やベッカーの議論は簡単にフロイトの安っぽい亜流だと片付ける。もうこれは死というテーマについて哲学のプロパーが論じる際の「ルーチン・ワーク」とも言うべき段階に入りつつあるのではないか。あまりにも通り一辺倒なので、もうハーヴァードの哲学教授とアマゾンで長文のカスタマー・レビューをせっせと書いている暇人どもと区別がつかなくなるほどだ。

[update: 2020-09-01] アマゾンからメールが来て、「下記商品のお支払いにご指定いただいた携帯決済について、現時点では利用承認が得られていないことをお知らせいたします。当サイトで引き続き承認手続きを行いますので、いましばらくお待ちください。承認が得られた場合は、商品を発送し、その旨をEメールでお知らせいたします。承認が得られなかった場合は、その旨をEメールでお知らせいたします。」とのことで、出品者が au 決済を承認していないため、クレジット・カードでの決済に切り替えてくれという。というわけで商品はキャンセルした。というか、二冊ほどキャンセルして、The Denial of Death は別の出品者に注文した。これはキャンセルした商品よりも少しだけ高いのだが、アマゾンが発送することになっているため、まさかこれを au 決済で買えなくなることはないだろう。

[update: 2020-09-06] さきほどアマゾンから通知が来て、「9月29日から11月7日の間」に到着するという。9/1 に注文した商品だが、発送はアマゾンではなく "Book Depository" というイギリスの業者らしい。EU から(恐らく最も廉価な船便で)来るのだから、1か月もかかるのは仕方ない。なるほど、電子書籍なら即座に読めるわけだが、こういう著作は1か月後に到着するからといって、何かに手遅れになるというわけでもあるまい。それに、もし手遅れとなるような状況なら、はっきり言って本など読んでいる場合ではないと思う。それはそうと、同時にウォルフラムの A New Kind of Science も注文したのだが、こちらはアマゾンが発売・発送するにも関わらず、いまだに到着日の予定も通知されない。アマゾンが発売を代行するということは、アマゾンで独自に印刷・製本するオンデマンドの発行なので、これすら発送の目途が立たないほどタスクが詰まっているということは、よほどのタイトルを代行して印刷・製本しているのだな。

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