Scribble at 2017-11-30 15:25:18 Last modified: unmodified

たまに思うのだけど、「規範性」と言うだけでポパーの世界 III に確固たる地位を与えられるわけじゃあるまいし、その正当化はどうなされるのかが議論されていないと、僕には殆ど説得力がないように思える。論理法則「p ∨ ¬ p」の反心理主義について規範性を持ち出す場合でも、何かを一つの規範的なものとして理解し共通に合意するという心理主義的な解釈と区別して正当化できなければ、そこに違いは認められない。どういう規範や抽象的な何かを措定したり仮定しようと、「それが正しいと論証されたり議論されたり仮定されるのは、あなたが『そう思っている』からだ」という懐疑論や自然主義には勝てないだろう。それを更に「そういう分析が可能なのは、あらかじめ世界にはこれこれの形相があり云々」と始めると、それこそ新プラトン主義から中世哲学に逆戻りである。

  1. もっと新しいノート <<
  2. >> もっと古いノート

冒頭に戻る


※ 以下の SNS 共有ボタンは JavaScript を使っておらず、ボタンを押すまでは SNS サイトと全く通信しません。

Twitter Facebook