Scribble at 2025-02-27 13:04:39 Last modified: 2025-02-27 14:28:50
第2次トランプ政権が発足した2025年1月に、MetaやAmazonが多様性・公平性・包括性(DEI)に関する方針を一部撤回するなど、それまでDEIを推進していたアメリカ企業の間で取り組みを見直す動きが出ています。新たに、Googleが少数派の従業員の採用に関する数値目標を撤廃し、DEIプログラムを段階的に縮小することがわかりました。
Google も政府の請負であるし、他にもトヨタや日産などもアメリカには大きな商圏があるため、トランプ政権との余計な軋轢を回避したいのであろう。ただ、Apple や大手の航空会社などは依然として DEI をサポートしているし、僕もそろそろ敢えて当サイトで何か記事を書いておきたいと思っている。終わった話というわけにはいかない。
あと、Google はこんな態度を出しているわけだけど、そうすると MarkupDancing でも取り上げた "Google’s Ideological Echo Chamber"(https://www.markupdancing.net/archive/20180504-103200.html)という話題との関わりを再考してもいいんじゃないか。つまるところ、企業のマネジメントなんて外部要因でいくらでも変わるわけであって、経営方針だろうと人事方針だろうと永久不変ではないし、それどころか正しいとか善良であるという保証すらないわけである。
僕が、このところ採用事例があるという「社内哲学者」とか「哲学担当取締役」みたいなのを、哲学者として馬鹿にしているのは、こういう理由もある。担当どころか経営会議メンバーとして企業経営に携わる哲学者として言わせてもらうが、哲学として社内の規程を策定したり経営判断に関われる範囲なんて限界があるのだ。そして、それは常に金儲けや社内政治といった現実の利害関係との牽制にさらされており、実質的にお客さんでしかない外部役員や顧問なんていう立場で半端な情報しかもっていない連中に、実効性のあるコミットメントなんてできないのである。「哲学」というフレーズが飾り物として役立っているあいだは小銭を稼いでおればいいが、そもそも何のために企業へ関与するのか、少しでも考えてからやってるのかと、敢えて哲学者であるからこそ問いたいね。