Scribble at 2026-05-20 10:36:54 Last modified: 2026-05-20 10:41:06

添付画像

弊社では来月の1日付けで「AI 利用ポリシー」を発行し公表することとしている。いまは、社内向けにポリシーの趣旨を解説する教材用の動画を制作しているところだ。まず、ポリシーの文言には明記されていないけれど、弊社の経営理念がどう反映されているかというポイントを教材では押さえておきたい。それからポリシーに文言としては入れていないのだが、不肖、ポリシーの発行と同時に CAIO (Chief AI Officer) を拝命する立場から言って、その思想的な基礎を解説に取り入れたいと思っている。

なんと言っても大切なのは、「AI を業務に利用することは義務ではない」ということだ。AI、とりわけ生成 AI のサービスや生成 AI を利用するアプリケーションは道具であり、それを使うことが自己目的化してはいけない。必要に応じて、必要な目的のために使い、それに必要な情報を得たり知識を習得することは推奨されるけれど(ていうか、寧ろ高校レベルの線形代数と確率・統計くらい勉強しろって話だ)、闇雲に「生成 AI を使わなければサラリーマンとして時代に乗り遅れる!」などと宮尾すすむみたいに手を振りながら話す、インチキ営業やチンピラ講師やゴロツキ YouTuber どもに煽られていてはいけない。そもそも最大手の広告代理店を株主としている企業の人間が三流のマーケティングに煽られるなど、それこそ恥である。

それから、業務に必須ではないということでも分かるように、生成 AI をいたずらに擬人化するのは止めるべきである。たとえばヒトの代わりになるかのような言葉の彩に誤魔化されたり騙されると、経営者ですら簡単に間違った発想で AI を導入してしまうことになる。だが、AI の原理を正確に理解している人間であれば分かっているように、AI は(ハルシネーションが含まれるとはいえ)出来ることと出来ないことしか比較できないのである。つまり、やるべきこととやるべきでないことは比較しないのだ。これこそ、生成 AI のサービスがヒトの代わりになったりできない根本的な理由の一つである。人工知能は、あらかじめ設定したり、特別な学習をしておかない限り、自ら進んで業務や事業に取り組んだり改善の余地がないか反省してくれたりはしない。それは、AI には知性うんぬんという話どころか自我や目的意識や動機というものがないからだ。起床してブラウザを起動して Gemini にアクセスしたら、いきなり「おはようございます。昨日のプロンプトに対する応答の内容について考え直してみました・・・」などと言うわけがないのである。もちろん、そういうふうに動作するエージェントを動かしていれば別の話だが、しかし更に AI エージェント自体が「このような設定をする意味があるのかどうか検討してみたので、ご相談があるのですが・・・」などと言うわけもないのである。

  1. もっと新しいノート <<
  2. >> もっと古いノート

冒頭に戻る