Scribble at 2026-08-21 09:43:51 Last modified: unmodified
こういう統計には違和感を覚えることが多くて、その理由の一つは HTML や CSS を「プログラミング言語」だと考えている人が非常に多いということだ。もちろん、僕は HTML や CSS はプログラミング言語というよりも「データ」だと思っているから、こういう統計に回答として現れること自体が不見識だと思う。まぁ、このような人々にコンピュータ・サイエンスで「プログラミング言語」をどう定義しているかを語っても馬耳東風になろうが、HTML や CSS には宣言されたり入力されたデータを処理する機能はないし(CSS に変数機能が追加されたのは最近のことだ)、制御構文もない。あるいは宣言型の構文でもない。「コンピュータ言語」とは言えるが、プログラミングの言語であるとは言えない。なお、意外に SQL をプログラミング言語ではないと考える人が多いことにも触れておこう。もちろん、コンピュータ・サイエンスの観点では SQL もプログラミング言語であり、処理するべき内容を関係や関数として表現する宣言型のプログラミング言語だ。
さて、統計の結果を見ると C 言語の定着率が低くなっていて、これは教育課程で学んでから現場で違う言語を習得するからというだけではなく、経験年数が長くても別の言語を学ぼうとして C を使わなくなる人が多いらしい。でも、それだけいまだに C がスタンダードな言語として最初に教えられているということでもあろう。それから、これは利用する言語の乗り換えについての統計だというが、こういうことは個人の趣味だけで起きるわけではないので、所属企業の意向や受託した案件の要件だとか、個人に質問するだけでは個人的な興味での乗り換えと区別できないから、事情に合わせて統計をとったほうがいい。全体として見ると、あまり興味のある結果とは言えない凡庸なトレンドだ。でも、プログラミングはそもそも仕事の道具として使われているのだから、そういう凡庸さに批判するべきことなどなかろう。