Scribble at 2026-07-17 10:12:41 Last modified: unmodified
どういう流行や出来事にしても、それを全ての人が実際に経験したり覚えていたり享受していたとは限らない。僕の場合は、「ポケベル」が一つの事例だ。僕はポケベルの実物を見たこともないし、自分で契約して使っていたこともないので、ポケベルがある生活だとか、ポケベルが生活の中で使われていたことが当たり前の前提で何かを語るというのはできない。
これは、恐らく周囲にそもそもポケベルのユーザが殆どいなかったからではないかと思う。調べてみると、ポケベルが流行したのは1990年代の前半であり、しかも殆ど都市圏の女子高生や外回りの営業マンが主要なユーザだったという。その頃は、僕の人生では学部生から修士の院生であった頃にあたり、簡単に言えばアルバイトと勉強しかしていなかった。人付き合いも殆どなくて必要も感じていなかったため、ポケベルはもともと不要だったし、必要な状況にもなかった。周りの人々も、両親はちょうどいまの僕と同じ年代だが、既に企業勤めはしておらず、年金をもらってアルバイトしていたような生活だったから(そして僕の奨学金を当てにして夫婦でパチンコに行っていたような親である)、ポケベルなんて必要ない。
また、この頃は中学から高校にかけて使ったり、あるいは東京で働いていたときにも使っていたパソコンとも無縁な生活を送るようになって、博士課程で神戸大学へ進むまでは富士通の OASYS というワープロしか使っていなかったから、2000年代に入るまでの UNIX や Windows の話も分からない。