Scribble at 2026-07-07 11:14:54 Last modified: unmodified
辞書と言えば、これを持っていたのを忘れていた。もったいない話だが死蔵していたも同然だったので、久しぶりに引っ張り出してきた。こんなの高校の英語教員でも所持している人は少ないであろう、Collins English Dictionary の30周年記念版(第10版、2010)だ。CED はネイティブ用なので、数千語の基本語彙で語義を記述するといった親切なことはしてくれない。なので、語義を掴むためですら英検2級ていどの語彙は必要である。逆に言えば、英文科に入るくらいの大学生なら扱えると期待してよいので、英文科や英語で資料や古典を読むことがスタンダードな学習課程になっている学科では、大学の入学時に本書を使い始めてもよいのだろう。
ただし問題は、もちろんサイズだ。A4判より少し高さが短いていどの大きさに2,000ページ近くの容量となっているため、日本の住環境では「机上版」として机に置くのですら作業スペースが圧迫されるはずだ。しかも、当世は机上で紙のノートを広げるよりもノート・パソコンを開く方が多いであろうから、更に机の余裕がなくなる。さすがにコンテンツとして利用するだけなら、電子版をタブレットかスマホで扱う方がよいのだろう。
なお、繰り返すが本書はネイティブが使う辞書なので、"learner's" というフレーズがついた辞書に比べると学習にとって便利な要素が非常に少ない。現に、殆どの語に例文が全く付いていないし、成句や慣用句の数と語義の長さも最低限だ。ただし、だからといって収録語数を増やすことだけを優先しているのかというと、実は収録語数は130,000語ていどであり、収録語数が100,000語でありながら例文も充実している Merriam-Webster's Advanced Learner's English Dictionary と大差ない。そして、本書には「ケプラーの法則」のように百科事典のコンテンツというべきエントリーも含まれているので、学習用としてはノイズが多く、不向きだと言えるだろう。