Scribble at 2026-07-02 10:14:45 Last modified: unmodified
古い辞書を処分しようと思ったのだけれど、撤回した。いま使っている Merriam-Webster's Advanced Learner's English Dictionary (2017) が大判で重いため、気軽に扱えないのが辛いからだ。前世紀までは何社からも出ていた、日本の「小型」(ただし、これが最も普及しているので、更に大判の机上サイズの辞書がスタンダードとは言えない)に相当するサイズの辞書が少なくなっていて、小型で出版されていても、そういう辞書の多くは "essential" といったフレーズが付いた初学者向けの辞書になってしまうため、収録語数も減ってしまう。10万語前後の収録語数があって、しかも小型の辞書は希少となっているのである。
他にも理由はあって、まず写真では右端にあるマクミランの辞書は、これ自体が珍しい。僕が所持しているのは2002年の初版であり、もちろん辞書の大半は初版を過信してはいけないのだが、マクミランの辞書は改訂版が何度も出ているわけではなく、オンライン版などとして細々と辞書コンテンツが提供されてきたのだが、2023年に辞書の事業そのものが終わってしまったのである。そういうわけで、他の辞書と語釈を比較するために残そうと思った。また、見出しと本文とでフォントのウェイトが明らかに異なるため、見出し語の視認性が非常に良いという、老眼にはありがたい特徴もある。
そして、残りの二冊はロングマンの辞書である。さすがに初版は古いし大判だから処分することにしたけれど、これら二冊も残すことにした。"New Edition" は学部時代から修士を出る頃まで使っていたものであり、要するに僕の学生時代を支えた辞書と言える。そして第3版(3訂新版)は、この業界でウェブ・アプリケーションやネットワーク、あるいはサーバのエンジニアとして、いまで言う DevOps を超える職能として成長するときに使ってきた辞書だ。確かに、経験による思い入れという理由が大きいけれど、有効であったことは事実だと言える。もちろん、辞書の選択だけで修士号を授与されたり国公立の大学院へ進学したりウェブのエンジニアとして一定の業績を上げられるわけではないが、かといって、逆に僕が有能だったりイケメンだからこそ為しえたのだなどと言えば、それは傲慢というものであろう。