Scribble at 2026-02-26 20:21:40 Last modified: 2026-02-26 20:22:58

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『クラウン英語イディオム辞典』(安藤貞雄/編、三省堂、2014)を数年前に求めて、暇があると好きにページをめくって眺めていることがある。論文や規格書のような文章ばかり読んでいるので、イディオムが続々と出てくるような新聞記事や小説の類は読まないから、敢えて接していないと英語の独特な感覚を失うからだ。

ただ、この辞典には収録すべきなのかどうか疑わしいエントリーもある。序文で安藤氏は、「イディオム」について、個々の単語の意味だけでは類推が難しい表現のことだと述べており、これは理解できる。そして、それだけではなく、個々の表現から意味を類推はできても、特定の前置詞などと結びつく「コロケーション」も本書に収めているという。これも、あるていどは理解できる。しかし、本書には、たとえば "make a replica of ..." などという表現が相当な数で収められており、これらはコロケーションとすら言えない凡庸な表現に過ぎず、本来なら収録すべきではないと思うのだ。なぜなら、これを "generate a replica of ..." と表現しても特に間違いではないだろうし、英語話者にとっての自然な表現としても違和感がないだろうと思うからだ。たとえば、前者は手作業のニュアンスがあって、後者には自動製造のようなニュアンスがあろう。そして、"replica" には必ず "of" が伴うなどという決まりもないわけで、ということは "make a replica of ..." という表現にはコロケーションとして結びつけなくてはいけない理由がないと言える。

ただまぁ、それ以外は学ぶべきことが多い辞書なので、特殊な辞書だからかやや高いものの、持っていて十分な値打ちがあると思う。

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