Scribble at 2025-11-03 09:20:58 Last modified: 2025-11-05 19:23:00

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道路整備事業に伴い、福岡県が地権者の意向に沿うように土地代を増額し異例の高値で用地買収した問題で、県が8月に「不適切だった」と認めた後、買収情報流出の経緯を調べる内部調査に着手していたことが関係者への取材で判明した。この問題は毎日新聞の報道で発覚し、公金の過大支出の疑いが明らかとなったが、県は公益通報者保護法が定める「公益通報」には当たらないとし、告発に関与した職員を探索するような質問もしていた。識者は「公益性のある情報提供で探索するのは法の趣旨を逸脱する」と批判している。

福岡県が内部告発者探し 用地買収巡り 識者「公益通報の趣旨逸脱」

企業の個人情報保護管理者(Chief Privacy Officer)として実務に携わっていると、もちろん他社のプライバシー・ポリシー(個人情報保護方針)といった文書を読む機会もあり、それから弊社で僕が作成した個人情報保護方針は、MD でわざと吊し上げたこともあったが、姫路市にある有名な仏具・仏壇の製造会社のサイトで丸ごとコピーされていたことすらある。どうして分かったかというと、弊社の個人情報保護方針には弊社のサイトにある別のページへリンクするアンカーがついていたのだが、なんとそのリンクを残したまま HTML のソース・コードをコピーしていたらしく、そのリンクを辿ったアクセスの referrer から解析で判明したというわけである(なお、この説明が理解できない人は、ネット・ベンチャーで働く素養がないので、高校の「情報 I」を勉強し直してもらいたい)。

いや、問題はそういうことではなく、他社の個人情報保護方針という文書を読んでいて、元法律学科だったという事情や、中小企業で経営会議の末席を汚している(と、いちおう遠慮して書いておくが)立場もあって憤慨させられることが多いのは、法律や法令の用語とか規定内容を自分たちの文書で勝手に定義したり解釈する人たちがいるんだよね。「この文書で言う『個人情報』とは・・・」とか。そういう文書を目にすると、有能な実務家でもあるし、法学部法律学科の出身でもあるから、ついこう思ってしまう。

おめぇな。個人情報が何であるかは法令で決まってんだよ。おめーが東大の法学部を出ていようとハーヴァードの博士号を持っていようと、おめーが勝手に定義したり宣言して個人情報とは何であるかを語る権利なんてねーんだよ。

というわけである。なので、上のような事例を見るたびに、なんで小役人ごときが「公益通報」であるかどうかを勝手に判断して動いてんだよと思うんだよね。こいつら行政官というのは、立法府で法令が決まったら、あとは自分たちの解釈とか裁量でどうとでもなると、日頃から思ってるからこそ、こうして自分たちで文言を好き勝手に使い回せると思い上がってるんだよな。これが、簡単に言えば官僚制の最も恥ずべき悪質な実態というものだ。そして、こういうメンタリティも、結局のところは X で怒鳴り散らしているネトウヨのような連中と同じく、日本で生まれ育ってるというカスみたいな事実だけで、日本語で書かれた文書を自分たちで勝手に扱えるだとか、その素養が自分たちにあると決めつけてるんだよね。保守の人間として言わせてもらうが、こんな連中が、我が国の文化や知恵の本質だとか伝統を語るに足りる素養や経験など欠片も持ち合わせていないのは明白であろう。

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