Scribble at 2024-11-02 22:29:19 Last modified: 2024-11-05 09:46:30
アマゾンへの依存を少しずつ減らそうとして、送料を含めた実費が 5% 以内で高いていどなら古本業者から直に買おうとしている。そこで利用しているのが「日本の古本屋」というサイトだ。ただし、ここを出品先として利用しているという古書店の店主(天満橋にある「花月書房」という店だ)に話を聞いたことがあって、どこの店もここへ登録している商品情報をあまり頻繁に更新していないらしく、注文しても在庫にないという事例もあるようだ。
実際、僕も注文した本が在庫になくて店の方からキャンセルされたことがある。『文化刺繍の基礎と応用』という本だ。「なんでまた手芸の本を?」と思うかもしれないが、簡単に言うと母親の趣味であり、僕も子供の頃に何点か作ったことがあるからだ。ほぼ消滅しかけている技法で、用具を製造・販売している業者も東京の1社だけとなっている。それに加えて資料が非常に少なくて、かつては資格団体もあったようだが殆ど記録が残っていない。もちろん、ウェブは90年代以前の情報が乏しい「欠陥データベース」なので、オンラインで調べるのは不可能である。まったくの余談だが、「東京文化刺繍」と「日本文化刺繍」という二つの流派があったらしい。ただ、母親は癌で亡くなる数週間前の時点ですら「フランス刺繍」と呼び続けていたので、なにか混乱させる事情が当時はあったのかもしれない。
といった事情はあるにせよ、アマゾンにはない貴重な本も見つかるし、場合によってはアマゾンよりも安く手に入る場合がある(アマゾンには話題の本をデタラメな価格で偽出品し、受注してから他の古本屋で手に入れるといった、背取り業者としてすら質の悪いブローカーが横行している。それにつられて他の転売業者も値段を上げはじめるから、結局はアマゾンの古本が大して安くないという現象が起きる)。