Scribble at 2024-10-22 08:26:10 Last modified: 2024-10-22 08:31:42
まずお断りだが、MD ではウェブ制作業界について書くのは止めると宣言したので、違和感はあると思うがこちらに書いている。隠す意図はないが、あちらでウェブ制作業界の裏話や暴露話を読むつもりでアクセスしている人々には、期待外れとなることを意図しているので、ご容赦願いたい。
さて、はてなの Mackerel は来月からスタンダード・ホストなどの利用料金が値上げとなる。おおよそ2割ていどなので、おおむね許容範囲であろう。割合としてだけの話なら、という条件つきだが。なぜなら、もはや大半のウェブ制作案件で運用しているサーバなんて、この程度の金額すら上場企業や大企業が払えない(というか見積もりに出しても通らない)くらいの予算規模になっているからだ。ましてや地方公共団体なんて、さくらインターネットなどの月額数百円のレンタル・サーバですら、コストがかかること自体に難色を示されるほどだ。個人でもっと安くサーバを提供しているところはないのかとか、ボランティアでサーバを無償で提供している人はいないのか、というわけだ。(そういう人がいてこそ「美しい日本」であり、「共助」の国であるらしい。)
もちろん、個人が自宅のマシンを使ってサーバを運用している事例はあるし、他人のサイトを有料でホストしている事例もあるが、そんなつまらない情報だけ知ってるのは、いったいどういうコンサルが入っているのだろう。DNS の仕組みすら知らない地方公共団体の役人が、個人宅のルータで DMZ 領域に公開サーバを運用している事例なんて知ってるわけがないんだよね。だって、そんな些末なことをいちいち調べて田舎の役人が得するインセンティブや動機がないんだから。しょーもないことだけ知ってる、クズみたいなベンチャーか IT ゼネコンで鬱病とかになって田舎に引っ込んでるような連中が「IT コンサルタント」などを自称して浅知恵を地方の役人に付けてる事例も多々あるから、困ったことだ。
ちなみにだが、個人としてサーバをホストしている場合、たいていはレンタル・サーバなんかよりも遥かにコストがかかるし、何か事故や障害が発生したときの担保もない。そして、そういうことをやっているからといってサーバの管理者当人に技術力があるとは限らず(ウェブ・サーバってね、セキュリティの知識やスキルがゼロでも動くんだよねぇ)、その力量を調べるために事前の調査やヒアリングなどのコストもかかる。そして、田舎役人に、それを自分で事前にやって判定する知性や情報があるなら、そもそも個人のサーバなんて公的な用途で利用するわけがないのだ。