Scribble at 2024-09-09 17:29:19 Last modified: 2024-09-09 17:31:34
シンギュラリティに関連させて書いておくと、もちろん同じような思潮として「加速主義(accelerationism)」、それから特に技術の発展を促すことも含めた "e/acc" も、僕からすればカーゴ・カルトの一種だと思える。かなり古く遡ると、これは「ロシア宇宙主義」などと呼ばれた SF 的な妄想に近いもので、つまるところ中二病的な「死ぬのが怖い」という強迫観念を打ち消したり脇へ逸らせるための気晴らしとして掲げられた極論や暴論の類にすぎない。彼らの中には、人類が一致して不老不死の医療なり技術を追求するべきだとする「共同作業」を志向する者がいて、そのためにファシズムあるいは全体主義とも言いうる社会制度を希求するような右派がいるらしく、それゆえアメリカでは規制を緩和せよと叫ぶリバタリアンとのあいだで、同じことを要求していても目標が違っているために、ずいぶんとややこしい位置関係になっているようだ。リバタリアンの多くは単なるサイコパスなので、自分を含めた人類全体を不老不死にするとか、そんな規模の目標なんてなかろう。
もちろんだが、僕は「自由のための規制緩和」や「ファシズムのための規制緩和」のどちらをも否定する保守思想家なので、こういう思潮がデジタル・ネイティブなどのゲームやラノベで人生観を形成してきたような人々の拍手喝采を浴びていようと、断固として否定する。もちろん、僕だって死ぬのは嫌だし、来年の9月には iPhone 17 へ機種交換する予定だ。でも、加速主義を支持する話とは全く別である。