Scribble at 2024-08-28 18:50:01 Last modified: 2024-08-29 10:36:58

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Generative AI is the hottest topic in tech. This practical book teaches machine learning engineers and data scientists how to use TensorFlow and Keras to create impressive generative deep learning models from scratch, including variational autoencoders (VAEs), generative adversarial networks (GANs), Transformers, normalizing flows, energy-based models, and denoising diffusion models.

Generative Deep Learning: Teaching Machines to Paint, Write, Compose, and Play (David Foster, 2nd edn., O'Reilly, 2023).

MarkupDancing では頻繁に話題としている生成 AI だが、ツールを使い始めているので動作原理については後回しになってしまっている。もちろん、いまでは本来の機械学習やディープ・ラーニングだけではなく、生成 AI という特殊なテーマだけでも数多くの解説書が出ていて、先にご紹介した岩波の副読本のようなものを含めるとプロパーの評価がなければ(アマゾンのレビューでは限界があるため)選択は難しい。ただ、書店でたまたま手に取った本が良かったということはあって、そういう偶然が実店舗の書店は楽しいとも言える。

本書も、今日の午前中にジュンク堂で日本のオライリーから出た新刊の翻訳書で簡単に目を通した一冊だ。自宅に戻ってから原書で改めて確認した印象では、僕のように実際に仕事でも Stable Diffusion 系の分散モデルで生成 AI を使っているユーザにとっては十分な内容の概論になっていると思う。もちろん、関連する線形代数やら統計学やらの初歩的な知識は必要だし、Python などのプログラミング言語も使えた方がいいけれど、そういう点を差し引いて読むだけでも生成 AI の動作原理について大略は分かるように書かれていると思う。いまのところ、どういうわけかアマゾンでは評価が低くなっているが、もしかすると翻訳に問題があるのかもしれないので、当サイトにアクセスしているような変わり者であれば、当然だが原書で読めるだろうから心配はなかろう。

あと、同じくオライリーから出ている、Preferred Networks の斎藤康毅氏が書いた『ゼロから作るDeep Learning (5) 生成モデル編』(オライリー・ジャパン, 2024)も、(1) から (4) を読んでいるという予備知識は必要だが、これも優れた解説になっていて、さすがに (1) が20万部も売れていると言われるだけのことはある。統計によれば、ソフトウェアや情報サービス業に従事している人が全国で約70万人と言われるから、SE やプログラマなどの 1/3 くらいが買って読んでるということになり、これは大学のテキストを上回る普及率だろう。ひょっとすると K&R よりも読んでる人が多いんじゃないか。ちなみに、出版業界によくある水増しだろうから疑っていますと皮肉を書いているわけではない。なぜなら、実際にはエンジニアの1割くらいしか読んでいなくても、他の業種で機械学習や生成 AI の勉強をしたいと思って読む人はいてもいいからだ。

それにしても、あの thispersondoesnotexist.com とか Waifu Labs なんかで遊んでた頃が懐かしいよね。

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