2019年10月25日 に初出の投稿

Last modified: 2019-10-25 10:31:11

Twitter で検索すると、"quantum supremacy" を "quantum spremacy" とスペルミスしてる人の大半が日本人なんだよね。これには伝統的とも言っていい理由があって、つまり日本人でこういう英単語を書いてる人の多くは、自分では殆ど発音できないのに原文で書く癖や習慣みたいなものがあるからなんだよ。これは日本の翻訳によくある、訳語に原語を併記するような習慣が悪影響を与えている一つの事例だと思う。僕も翻訳では同じようなことをするから反省しなくてはいけない。

よく哲学のプロパーでも、もともと原文で何のことを言っている箇所なのか誤解を与える恐れがあるという理由で、「随伴(supervenience)」などと原文を並べて表記するわけだけど、これって正確に伝達するための「手法」だと思い込んでるだけであり、実は翻訳のスキルがないことを胡麻化す bullshit の可能性もあるんだよ。特に、日常の言葉遣いを専門的な脈絡で使う分析哲学や科学哲学の場合は、"screen-off" を「遮断する」と訳すと何の誤解の余地があるのか、教えてもらいたいくらいだ。原文なんて、実は並記する必要などないのではないか。

もちろん、その他にも、ITジャーナリストとか、Twitter にハエと同じくらいいる業界の最新情報大好きクンたちによる、ペダンティックな書き方にすぎないという実情もあろう。特に、こういう連中の大半は、どのみち Google Translate で読んでるくせにオリジナルの記事を読みましたというアリバイ工作のために "quantum supremacy" などという単語を日本語の文章に平気で混在させて書いたりする。そして、自分では発音できもしない単語を書いているため、"supremacy" という語が "superiority" とも同じく "super" を接頭辞としていて、英語の話者にとって "super" のアクセントがある "u" を欠落させることなんてありえないという自然な語感なり常識が身に着いていないというわけだ。

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