Scribble at 2019-01-13 12:03:37 Last modified: unmodified

なぜかネットで手に入る英語による認知科学の教科書を見る(リンク切れに注意)

「日本の認知科学を巡る状況」という表現にはなっているが、要するに専門的な研究成果なり、著作(翻訳も含めて)の公刊なり、あるいは認知科学の成果として何らかの啓発に寄与する業績が不足しているという意味であれば、もちろんそうなのだろうと思う。恐らくその最も強い悪影響の元は、いわゆる「脳科学ブーム」と呼ばれる中で続々と出版されてきた通俗的な与太話に、認知科学の知見が回収されてしまっているからであろう。したがって、学術研究者と科学ライターや出版・報道関係者が、そのような実情を一掃するような成果を出せない限り、パブリシティという世俗的な意味も含めて「無能」しかいない場所にあっては、正しく物事が伝えられるなどと期待することはできない。

したがって、このブログの著者が冒頭に現状を憂う文章を書きながら、オンラインで「手に入る」(ファイル共有サービスや海賊版サイトへのリンクもある)テキストを紹介しているのは、もちろんそういう期待ができないという意思表示なのだろう。

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