Scribble at 2017-04-11 10:39:26 Last modified: unmodified
僕が科学哲学を専攻したのは、哲学というアプローチが古来より同時代のさまざまな学術の成果に学びながら考えるものだと理解していたからであって、あれが哲学だと思ったからだ(「本来の」という表現に妥当な意味があるかどうかは知らないし、そう言い得るかどうかは別の問題だが)。したがって、僕は何か哲学の応用分野をやっていたつもりはない。昨今の、やれ映画の哲学だエロ漫画の哲学だといった分野は、一見すると新しい何事かをやっているようには見えるのだけれど、まさしく哲学的に言って、いまのところは garbage in, garbage out でしかないと思う。その対象をテーマにするからこそ見出せる興味深い着眼点とか新しいコンセプトが出てこない限りは、たぶん若造に媚びを売るネタでしかなかろう。